ミウッチャ・プラダ氏やアンナ・モリナーリ氏ら、イタリアの女性ファッションデザイナー10人の仕事ぶりを10個の貨物コンテナ内で見せる企画展「ファッション・コンテナ」が開かれました。イタリアの魅力を紹介するイベント「イタリア・フェスティバルin東京ドーム」（1月9〜22日、東京ドーム）の目玉企画の一つ。作品そのものの展示は少なく、映像が主体でしたが、テイストも歴史も異なる10ブランドを一度に見比べることができる貴重な機会となりました。

　展示会場には幅3メートル、長さ約10メートルのコンテナが10台。それぞれのコンテナ内に床から天井まで各デザイナーの作品世界が展開されました。コンテナという閉鎖空間も手伝って、各ブランドの世界に浸り込めました。

　参加したデザイナー10人はアルベルタ・フェレッティ（ブランド名はAlberta　Ferretti）、アンナ・モリナーリ（Blumarine／Anna　Molinari）、ヴェロニカ・エトロ（Etro）、アレッサンドラ・ファッキネッティ（Gucci）、コンスエロ・カスティリオーニ（Marni）、アンジェラ・ミッソーニ（Missoni）、ロッセラ・ヤルディーニ（Moschino）、ミウッチャ・プラダ（Prada）、ベアトリーチェ・トラサルディ（Trussardi）、ドナテッラ・ヴェルサーチ（Versace）。現代イタリアモード界を代表するそうそうたる顔ぶれとなりました。

　ブランド創設から50年を迎えた、幾何学模様のニットで知られるミッソーニは2004年春夏コレクションに合わせて見せた、過去50年を振り返るショーの映像を流しました。ゴージャスなラインで知られるヴェルサーチは、メディアへの露出が目立つ主任デザイナー、ドナテッラ氏と各界の有名人との交遊の広さを一面に貼られたツーショット写真や映像でアピール。セレブリティーブランドであることを証明しました。

　大半のブランドが近年のファッションショーの映像を提供。なかなかじっくり見る機会の少ないショーの模様を一度に楽しませてもらえました。全体を見比べてあらためて感じたのは、ミウッチャ氏の引き出しの豊かさ。呆れるほどのアイデアの多さに、「ミウッチャ時代」がまだまだ続くことを確信させられました。

［関連リンク］
・「ブルマリン／アンナ・モリナーリ」（ブランド解説）
・「アルベルタ・フェレッティ」（ブランド解説）
・「マルニ」（ブランド解説）
・「ミッソーニ」（ブランド解説）