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  [ショップレポート]春―1st 「リステア(RESTIR)東京」

 東京・銀座のセレクトショップでは飛び抜けてラグジュアリーでエッジのきいたブランドを揃えている「リステア(RESTIR)東京」。改装を間近に控えていますが、春物の品揃えに手抜かりはまったく見られません。


 春物のチェックに訪れたのは1月下旬でしたが、相変わらずシンプルな服はなし。きらびやかなデザインで個性の強いブランドを集めていました。「リステア」は派手好きな芸能関係者を始め、ファッションモデル、スタイリスト、スポーツ関係者が顧客に多いことで有名です。


 1階にはシューズや小物を置いていて、洋服は「Y―3」や「クロエ」「ドルチェ&ガッバーナ」など、世間一般の流行ものが目に付きました。驚いたのは、ニューヨークで何回かファッションショーを見たブランド「アズ・フォー(AS FOUR)」が入っていたこと。米国のテレビドラマ「セックス&ザ・シティ」にも登場し、彼らの代表作とも言える「サークルバッグ」がディスプレイに飾ってありました。「バーニーズ・ニューヨーク」の本店ではよく見かけましたが、日本では初めて見ました。


 1階にはCDも売っています。DJブースがあり、たまにDJイベントも開かれています。店内で流れている曲はクラブラウンジ系で、ゴージャスなイメージを醸し出していました。


 2階では「ジョン・ガリアーノ」「バレンシアガ」「ステラ・マッカートニー」「ヘルムート・ラング(Helmut Lang )」「ザック・ポーゼン(Zac Posen)」「フセイン・チャラヤン(Hussein Chalayan)」などのラグジュアリーブランドがラックにひしめいていました。「アン・ヴァレリー・アッシュ(Anne Valerie Hash)」「トランク・ショー(Trunk Show)」「オート(Haute)」といった、まだ日本では比較的なじみの薄いブランドもカバーしています。


 とにかく品揃えがすごい。特に「ジョン・ガリアーノ」に力を入れているようでした。グラフィックプリントのフリル付きニットカーディガンが最高に気に入りましたが、お値段は約25万円もします。


 「アン・ヴァレリー・アッシュ」はヴィンテージ風の繊細なレース使いのワンピースやアンティーク・ベージュカラーのケープが印象的でした。とても女らしいラインで、素材そのものがアンティークっぽいところが気に入りました。「オート」は、建築家でもあるヴィンチェンツォ・デ・コティ氏が始めたブランド。春物では異素材を組み合わせたトップスが目に留まりました。


 生産数や入荷数が少なそうな一点物風のアイテムを集めています。その分、かなり値の張る商品が多く、10万円以上の商品がずらりと並んでいました。


 そんな中、欧米の高級ブランドと肩を並べていたのが、在日韓国人3世の女性デザイナーが手がける「ハン・アン・スン(Han ahn soon)」。ほとんど無名だったデザイナーを、「リステア」が発掘して育て上げたブランドです。デザインが華やかでキャッチーな割に値段が手頃で、購買意欲をそそられます。白状すると、私もこの日、2着も買ってしまいました。


 他のセレクトショップがまだ置いていない新しいブランドを一足先に買い付けてくる、スピーディーな商品展開で定評があります。スタイリストがひいきにしているのも納得です。


 ザ・ローリングストーンズやザ・ポリスといったロックミュージシャンとのコラボレーションで知られるブランド「ブディスト・パンク(Buddhist Punk)」や「フューチャー・クラシックス(Future Classics)」などのブランドも入荷するそうです。岩谷俊和(いわや・としかず)氏が率いる注目ブランド「ドレスキャンプ(DRESS CAMP)」も取り扱う予定です。


 2階のレジの横にはガラス張りのVIPルームがあります。中に入れてもらったら、マネキンボディーに「バレンシアガ」の復刻版のドレスが着せてありました、45万円ぐらいするんだそうです。店舗全体でラグジュアリーなイメージが徹底していて見事でした。  値段が高いこともあって、客層は大半が大人。子供はあまり見ません。2月にリニューアルして、さらに高級感を強めるそうで、ますます目が離せません。リニューアル後の新店内はいずれレポートしたいと思います。


 「リステア」を経営しているのは、神戸市に本社を置くルシェルブルー。「リステア」のほかに、セレクトショップ「ル・シェル・ブルー(LE CIEL BLEU)」「スタニング・ルアー(Stunning LURE)」を展開しています。2004年9月にはアウトレット店「サバーバン・アウトフィッターズ by リステア(SUBURBAN OUTFITTERS by RESTIR)を神戸市内にオープンしました。


 東京には複合施設「渋谷マークシティ」内にも「リステア渋谷」がありますが、規模は銀座の方が圧倒的に大きく、品揃えも充実しています。その旗艦店のリニューアルで「リステア」がどんな商品を打ち出してくるのか。興味は尽きません。 2005年春1st


[連絡先]
住所 中央区銀座4−2−2
電話 03−5159−0595

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