イタリアのデザイナー、エンニョ・カパサ（Ennio Capasa）氏が手がけるブランド「コスチューム・ナショナル（Costume National）」が東京・銀座に路面店を開きました。地上２階建てです。日本では三井物産と伊デザイナーブランド「コスチュームナショナル」の合弁会社シー・エヌ・ジェイ（ＣＮＪ）が展開しています。路面店は東京・青山に続き、２店目です。

　余計なものをそぎ落としたいわゆる「ミニマルファッション」の典型的なブランドです。着る人を選ぶほどの細身のラインが主流です。立体的で構築的なフォルムはスーツに生かされ、ワーキングウーマンにとっての「勝負服」に当たる「パワースーツ」の有力な選択肢となっています。

　ブランド名は、世界の民族衣装（コスチューム）を集めた写真集のタイトルに由来するそうです。「Y's（ワイズ）」ブランドで知られる山本耀司氏の下で働いた経験からか、基調となる色は黒。カッティングやシルエットを重んじるスタイルも山本氏と共通しています。

　カパサ氏はイタリアに戻った後、兄のカルロ氏とともに「コスチューム・ナショナル（Costume National）」ブランドを立ち上げ、８７年にデビューを飾りました。９３年、メンズコレクションをミラノで発表。レディースはパリで発表しています。２０００年、高級素材を使った限定生産のレディースライン「コスチューム・ナショナル・リュクス（Costume National Luxe）」をスタートさせました。バッグ、靴、アイウエア（眼鏡）などの関連商品も展開しています。