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(8/30 1:25) [news] 「ルイ・ヴィトン」vs「コーチ」、出店妨害騒動の行方は
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フランスのブランド「ルイ・ヴィトン」を展開するLVMHモエヘネシー・ルイヴィトングループが米国ブランド「コーチ(Coach)」の出店を妨害したとして、「コーチ」側が公正取引委員会に「独占禁止法違反の疑いがある」と申し立てた問題で、公取委の判断が近付いているようです。当初から、コーチ側が主張する営業妨害の証明は難しいと見られていましたが、判断時期が近付いた現在でもはっきりした被害実態の証明は困難な状況のようです。
公取委がLVMH側による「コーチ」の出店妨害を認定しにくいのは、妨害の主な舞台になったとされるのが百貨店だからです。百貨店側が「LVMHがコーチの出店を邪魔した」と証言しない限り、「コーチ」の被害は立証が難しそうです。しかし、LVMHが百貨店の売り上げに大きく貢献している現状を考えると、LVMHに恨まれるような証言を、百貨店各社がするとは考えにくいでしょう。
「コーチ」ブランドのレザーバッグで知られる米国企業、コーチとその日本法人であるコーチ・ジャパンは3月10日、「ルイ・ヴィトン」ブランドで有名なフランスのブランド企業、LVMHモエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトングループがコーチ側の日本での店舗拡張や新規出店を妨害したと主張して、公正取引委員会に是正を求める申立書を提出した、と発表しました。
要するに、コーチ側が日本で店舗網を拡充しようとする動きを嫌って、LVMH側が邪魔をしたというのが、コーチ側の言い分です。コーチ・ジャパンが百貨店に新規出店しようと試みたり、百貨店内で既存の売り場を拡張しようと計画したりした際、LVMH側は「コーチ側の出店や拡張を認めたら、既に同じ店にある『ルイ・ヴィトン』のショップを引き上げる」などと、コーチ側の勢力拡大を妨げる格好で、百貨店サイドに圧力をかけたと、コーチ側は批判しています。
「コーチ」は2000年ごろから、「C」をモチーフにしたシグネチャーラインがヒット。近年、店舗数が急激に増え、今では日本国内に100店舗以上を展開しています。バッグの売り上げではトップの「ルイ・ヴィトン」に次ぐ2位とされ、LVMH側は「ルイ・ヴィトン」の地位が脅かされていると感じていたようです。コーチ・ジャパンは米コーチと住友商事の合弁会社です。
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