フィリピンの独裁者だった故マルコス元大統領のイメルダ夫人の宝飾品コレクションを、同国政府が競売（オークション）に掛ける計画を進めていると報じられました。同国の中央銀行が保管しているジュエリーコレクションは８９点で、評価額は総額約５７４万ドル（約６億３０００万円にのぼると推定されています。同国政府は同元大統領の不正蓄財を追及していて、今回の競売計画もその一環です。

　イメルダ夫人は１９８６年に民衆革命で国を追われた際、マニラのマラカニアン宮殿に約３０００足の靴を残した逸話で有名です。実際にはもっと少なかったようで、フィリピン政府は後に、「靴は１２２０足、服は６６７３着」と発表し直しました。２００１年には靴の生産地として知られるマニラ首都圏マリキナ市に彼女の靴２００足を集めた「靴の博物館」がオープンしました。靴は政府が寄贈しました。

　現在７６歳のイメルダ夫人は亡命後も靴を集め続け、亡命後に新たに３０００足の靴を収集したと語っています。毎日違う靴をはき続けても、８年以上かかる数です。何が彼女をそこまで靴収集に駆り立てるのかは謎です。