アウトドアウエアで知られる米国のパタゴニア（patagonia）社は使用済みポリエステル衣料品を回収して再び商品化する完全循環型リサイクル事業を始めます。帝人との共同事業で、日米で９月から開始します。米国で衣料品が完全循環型リサイクルされるのは初めてで、日本の技術がＬＯＨＡＳ発祥国、米国でのリサイクルをサポートする格好になります。

　パタゴニアが日米で販売した衣料品を消費者から直接郵送や店頭持ち込み方式でで回収します。回収された衣料品は、帝人子会社の帝人ファイバーが松山事業所内にある「繊維ｔｏ繊維」リサイクル施設でポリエステル原料に再生します。再生されたポリエステル繊維はパタゴニアの衣料品原料となります。

　第１弾としてパタゴニアの機能性下着「キャプリーン」をリサイクル対象とします。帝人グループは繊維リサイクル事業で国内のアパレルメーカーや商社との実績がありますが、米国のアパレルメーカーにこの技術を提供するのは初となります。

　パタゴニアはもともと環境問題への積極的な取り組みで有名です。「売り上げの１％」または「税引き前利益の１０％」で計算した多い方の金額を環境問題に取り組むグループへの支援に使っています。ペットボトルから衣料品を再生する技術を世界で初めて採用しました。コットン製品は無農薬で生産された「オーガニックコットン」しか使いません。１９５７年にイボン・シュイナード氏が設立しました。ブランド名自体、雄大な自然が残る南米大陸南端部の地名に由来しています。

［関連サイト］
・帝人の公式サイト（発表資料が「What's New」に掲載されています） http://www.teijin.co.jp/japanese/index.html
・「パタゴニア」の公式サイト
http://www.patagonia.com/japan/index.shtml