森美術館（東京・六本木ヒルズ）、金沢２１世紀美術館（石川県金沢市）、地中美術館（香川県直島町）の３館が３館共通パスポート「ミュージアムリンク・パス」を発行しました。最初に入場した美術館でパスをもらい、以後、他館の入場券売り場でパスを見せると、入館料割引が受けられます。最後の３館目でアンケートに答えると、オリジナルのマグカップと布製バッグがプレゼントされます。

　３館とも現代美術を主に展示していて、２００４年以降にオープンしたという特徴があります。もっとも、この共通パスは実用性という点でいささか問題があります。石川県、東京都、香川県と距離が離れているために、３館すべてを回るのはなかなか骨です。

　とりわけ、地中美術館は瀬戸内海の島にあり、船でしか訪れることができません。「進研ゼミ」で知られるベネッセコーポレーションが手がけています。建物をすべて地中に埋めた同館は、世界的に有名な建築家、安藤忠雄氏が設計しました。

　金沢２１世紀美術館の設計は妹島和世・慶応大学教授と西沢立衛・横浜国立大学助教授の２人組ユニット「ＳＡＮＡＡ」です。斬新な建築を見るために内外から建築やデザインの関係者が押し掛けています。

　森美術館は森ビルグループが、金沢２１世紀美術館は金沢市が運営しています。今回のパス発行は全国の美術ファンの呼び込みを狙う目的があります。パスの有効期限は、最初の館でスタンプを押した時点から１年間。１年かけて３館をめぐるアートツアーの予定を立てるのも楽しそうです。

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［関連サイト］
・地中美術館の公式サイト http://www.chichu.jp/j/
・金沢２１世紀美術館の公式サイト http://www.kanazawa21.jp/ja/index.html
・森美術館の公式サイト http://www.mori.art.museum/html/jp/index.html