約３０センチ四方のＬＰレコード・サイズのジャケットに音楽ＣＤを収めた「でかジャケＣＤ」シリーズ３０作品がリリースされました。店頭では既にかなりの人気を呼んでいるようです。ＬＰサイズのジャケット入りＣＤは業界初です。ポップアートの巨匠、アンディ・ウォーホルが１本のバナナをデザインした「ヴェルヴェット・アンダーグラウンド・アンド・ニコ」、ロジャー・ディーンが幻想的なイラストを描いたエイジアの「詠時感（エイジア）」などの洋楽がメーンです。

　直径１２センチのＣＤが普及した結果、ジャケットデザインのインパクトは薄れました。ＬＰ盤に比べて寸法が小さくなったので、アーティストの表現という意味でも枠が小さくなった感があります。プラスチックケース入りが普通になったこともあり、ジャケットをインテリアの一部として使うのは難しくなりました。

　しかし、この「でかジャケ」なら、ジャケットを見せて部屋に置きたくなります。アルバムの所有感も確かめられます。解説書（ライナーノーツ）も２９センチ四方と、ＬＰレコードサイズにしました。

　ユニバーサルミュージックがリリースした「でかジャケ」アルバムは合計３０タイトル。１９７０〜８０年代にヒットした歴史的名盤が大半です。

　デレク＆ドミノスの「いとしのレイラ」や、Ｔレックス「電気の武者」、ザ・フー「フーズ・ネクスト＋７」、クリーム「カラフル・クリーム」、クインシー・ジョーンズ「愛のコリーダ」、カーペンターズ、エリック・クラプトン、エアロスミスなどが含まれています。懐かしい作品だけではなく、９０年代以降のビョークやニルヴァーナのアルバムも出ました。ＣＤでしかリリースされたことのないエミネムの「ザ・エミネム・ショウ」も初めてＬＰサイズで発売されました。

　価格は２３００円と、通常のＣＤと同程度。追加タイトルの発売も予定されているようです。