ファッション専門学校「東京モード学園」などの専門学校を運営する学校法人、モード学園が名古屋と東京に相次いで超高層ビルを建設します。名古屋には３６階建て、東京には５０階建てのビルを建てます。合わせて数百億円規模に達する見込みの建築費をモード学園が自己資金でまかなうというから驚きです。

　モード学園発祥の地、名古屋では三井不動産と組んで、名古屋三井ビルディング南館・東館を建て替えます。完成後は大半をモード学園が校舎として使用します。秋の着工を計画しています。地下３階、地上３６階建て。２００８年２月の完成を予定しています。ガラス張りのタワーがねじれて立ちのぼるようなスパイラル（らせん）状のデザインを採用する計画です。

　東京・新宿に地上５０階建ての専門学校ビルを建設します。巨大な繭（まゆ）のような外観になります。合計約１万人の生徒が通う新ビルは２００８年４月に完成する予定です。国内最大級の専門学校ビルとなります。

　新宿区西新宿１丁目の朝日生命本社ビルを取り壊して、新ビルを建設します。設計は東京都庁や赤坂プリンスホテルで知られる丹下都市建築設計が担当します。新ビルには「東京モード学園」をはじめ、今後開校を予定しているコンピューター専門学校、看護師や救急救命士を育成する医療系専門学校が入る予定です。

　モード学園は１９６６年、名古屋に最初の専門学校「名古屋モード学園」を開きました。５年後の７１年に大阪、１５年後の８１年に東京にモード学園を開校しました。既にパリにモード学園パリ校（クレアポール）として進出済みで、ニューヨークにも進出を検討しているそうです。

　「ヨウイチ・ナガサワ」や「ノーコンセプト・バット・グッドセンス（NO CONCEPT BUT GOOD SENSE）」ブランドを手がけるファッションデジナーの永澤陽一氏は名古屋モード学園卒。「セタ・イチロウ」ブランドの瀬田一郎氏は東京モード学園を卒業し、山本耀司氏の下で働いた後、１９９８年に独立しました。デザイナーデュオ「Mon tsuki（モンツキ）」の長沢武弘氏と藤川慎太郎氏は同校の同級生。「ウェアラバウツ（Whereabouts）」の福薗英貴氏、「ヴェットモン（vetement）」の水野直昭氏も同校卒です。