全国の高校生がファッションデザインを競うイベント「ファッション甲子園」で、不機嫌な顔をした子供の絵で知られるアーティストの奈良美智（なら・よしとも）氏がゲスト審査員を務めます。「ファッション甲子園」は前回大会に全国５９６校から３２９６チームが参加。高校生のファッションタレントを発掘する場として定着しつつあります。

　奈良氏は太くつり上がった目の少女の絵で有名です。三白眼っぽいきつい目付きの少女の表情は無表情でおしゃれな人形、ブライス（BLYTHE）人形にも通じるところがあります。作家・吉本ばなな（当時、現よしもとばなな）氏の本の表紙絵も手掛けました。

　１９５９年青森県弘前市生まれ。愛知県立芸術大学院修了後、８８年にドイツへ。ドイツ国立デュッセルドルフ芸術大学に留学し、２０００年までドイツで活動しました。

　奈良氏は２００６年２月の最終審査で、審査員を務めます。奈良氏は同市出身という縁で、今回の起用となりました。

　「ファッション甲子園」の正式名称は「全国高校ファッションデザイン選手権大会」。ファッション振興に取り組む青森県の主導で始まり、２０００年から開催されてきました。来年からは民間主導で初めて弘前市で開かれる予定です。