「ジューンブライド」の季節ですが、２００５年の列席者側のウエディングファッションは「カジュアル」がキーワードのようです。結婚式だからと言って、フォーマルなスタイルにしばられるのではなく、上手な組み合わせで晴れの舞台をしのぐ工夫が目に付きます。

　近年、増えてきたのがハウスウエディング。邸宅を借りて披露宴会場とする形式です。ホテルや専門式場とは異なり、堅苦しくないので、着る物もカジュアルテイストが似合います。低価格とご馳走が魅力のレストランウエディングも広がっています。新郎・新婦がかしこまっていないのに、列席者が重厚な出で立ちではアンバランスというものです。カジュアル化が進む背景にはこうした式場の変化も一因となっているようです。

　ただ、最大の理由はやはり出費でしょう。ただでさえご祝儀で出費がかさむ上に、毎回、フォーマルウエアを新調していたのでは、お呼ばれがかえってうらめしくなってしまいかねません。でも、毎度同じ服では、ほかの列席者の視線が怖い。そんな複雑な事情を解決してくれるのが、派手すぎずカジュアルすぎない「ミディアムフォーマル」の服です。

　ブラウスやパンツ、スカートなどを個別に買って、組み合わせて着るのが一つのスタイルです。普段着としてはボトムにデニムを使って「セレブカジュアル」風に着こなすことができます。ショートジャケットやボレロなどを組み合わせて、単なるカジュアルウエアに見られない工夫も有効です。ワールドやオンワード樫山の店頭ではこうした着こなしをディスプレーで提案しています。