オーストラリアのトップ・ファッションデザイナーである五十川明（いそがわ・あきら）氏が愛知万博の豪州館で、日本では初めての作品展を開きました。「最も影響力のあるデザイナー」６人の１人として２００５年に切手になったほど、同国では知名度の高いデザイナーです。

　京都府出身の同氏は大学生だった１９８６年、学生が働きながら学ぶ制度「ワーキングホリデー」を利用して渡豪。同国に魅せられ、日本の大学を中退してシドニー工業大学（イースト･シドニーTAFE）で服飾デザインを学びました。卒業後の９３年、シドニーの最もおしゃれなエリアとされるウラーラに自らのショップを開きました。

　９９年にはオーストラリアン･ファッション･ウィークでデザイナー･オブ･ザ･イヤーを受賞。同年からパリコレクションに参加しています。２００４年には直営ショップ第２号店がメルボルンにオープンしました。

　日本で買い集めた古い着物のリメークが高く評価されました。同国が誇るバレエ団、シドニー・ダンス・カンパニーのコスチュームも手掛けました。

　「アキラ（Akira）」ブランドにはコレクションラインの「ブラック･レーベル」、カジュアルラインの「レッド･レーベル」の２ラインがあるそうです。下着ブランド「BONDS」のタンクトップをベースに、刺繍やプリントなどを加工を施した「カスタマイズBONDS」も手がけています。

　９７年にはスーパーモデルのナオミ･キャンベルが彼の作品を着てオーストラリア版「ヴォーグ」誌の表紙を飾りました。同国出身の女優、ニコール・キッドマンも彼の店を訪れるそうです。

［関連リンク］
・「アキラ（Akira）」ブランドの公式サイト
http://www.akira.com.au