衣服をモチーフにした現代アートを制作しているコスチュームアーティスト、ひびのこづえ氏の作品が5月26日、愛知万博(愛・地球博)で発表されました。8人分が横一列につながったニットウエアや、アロハシャツ100枚をつないだ巨大ドレスなど、斬新な「服」が登場しました。
トウモロコシから作った長さ600メートル、幅6メートルの布地で仕立てた巨大ジャケットも披露しました。スカーフをつなげた服もありました。総点数は10点です。
ひびの氏の夫は段ボールを使った作品で知られる、同じく現代アーティストの日比野克彦氏。大学時代からの旧友だった2人は1997年に結婚しました。
ひびの氏は愛知万博の開会式衣装も担当しました。ファッション界では「コム・デ・ギャルソン(COMME des GARCONS)」ブランドの川久保玲氏とのコラボレーションを経験。93年のパリコレクションのショーに帽子を提供しています。
ひびの氏は58年静岡県生まれ。東京芸術大学美術学部のデザイン科視覚伝達デザインを卒業しています。アパレル会社を2カ月で辞め、旧姓「内藤こづえ」の名前でイラストレーターとして活動を始めました。
88年に階段の形をした帽子でコスチュームアーティストとしてデビュー。雑誌の表紙や演劇、バレエなどのコスチュームを数多く手がけてきました。演出家・野田秀樹氏率いる「NODA MAP」の舞台では衣装担当の常連です。女性向け就職情報誌「とらばーゆ」の表紙のコスチュームを91〜99年の間、担当しました。「ひびのこづえ」ブランドの着物も手がけています。
ひびの氏が愛知万博で参加したのは、「KNOTS〜つないでいくものたちのかたち〜」というファッションイベントです。日本ファッション協会が企画した「クリエイティブ・ジャパン」の一環です。日本各地の素材を生かしたファッションを紹介しています。ひびの氏作品を紹介するショーは「モリゾー・キッコロメッセ」で6月5日(日)まで上演されています。
[関連リンク]
・ひびのこづえ氏の公式サイト
http://haction.co.jp/kodue/home.html
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