2004年分の高額納税者番付が発表されました。ファッション業界でトップだったのは、全体の3位に入った、カジュアルウエア店「ユニクロ」を展開するファーストリテイリングの柳井正会長でした。納税額は10億8393万円でした。
「ユニクロ」創業者の柳井氏は前年の26位から23人抜きのジャンプアップ。100位内の常連でしたが、トップ10入りを果たしたのは初めてです。
比較的低価格のフリースで大ヒットを飛ばした同社は急成長後の2001年をピークに成長が伸び悩みました。その後、レディースウエアに力を入れ、3年ぶりの業績回復につなげました。2004年はポップアートの巨匠、アンディ・ウォーホルの作品を使ったTシャツや、従来よりも価格を抑えたカシミヤセーターが売れました。
28位には婦人服メーカー、十仁プラザ製造の梅澤秀文会長が入りました。ミッシーなレディースウエアを主に手がけています。社名から分かる通り、美容整形外科を中心とする「十仁病院」グループです。東京都内の百貨店では東急百貨店本店にしか入っていません。
アパレル商社、三喜商事の堀田一会長は92位に入りました。同社は欧州ブランドの輸入商社の草分けです。「カルティエ」「ヒューゴ・ボス」を日本に広めたのは同社です。現在の取り扱いブランドは「アニオナ」「アレッサンドロ・デラクア」「バリー」「イエーガー」「「クリツィア」「ペニー・ブラック」「リック・オウエンス」「マルベリー」などです。
化粧品・健康食品業界も好調が続いています。ダイエット食品「スリムドカン」で知られる健康食品販売業の斎藤一人代表は4位。前年はトップでした。化粧品メーカー、ディーエイチシー(DHC)の吉田嘉明社長は6位。前年の2位からランクダウンしました。
ニッポン放送株の買収騒動で話題を呼んだライブドアの堀江貴文社長の納税額は1391万円でした。プロ野球の新規参入を争った楽天の三木谷浩史社長は3億1253万円と、約30倍でした。
今回の高額納税者で最大の話題となったのは、サラリーマン(給与所得者)が初めて全国1位になったことでした。トップの清原達郎氏は投資顧問会社、タワー投資顧問の運用部長。46歳の同氏の納税額は36億9238万円で、推定所得は約100億円です。
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