住友商事は７月１日、米国の高級ブランド「コーチ（Coach）」の日本法人、コーチ・ジャパンの株式をすべて米国のコーチ社に売却します。住商はコーチ・ジャパンに５０％出資しています。

　売却金額は３億ドル（約３１５億円）にのぼります。「コーチ」は日本市場で急成長しており、住商の投資は大当たりした格好です。

　住商は２００１年、米コーチ社との折半出資でコーチ・ジャパンを設立しました。「コーチ」の国内店舗数は１００店を超えています。２００５年６月期の売上高は４００億円に達する見込みです。

　住商は今回の売却で手にする資金で、新たなブランドを育成する方針だそうです。住商は「手の届くぜいたく品」を扱うブランド企業を投資対象としています。

、総合商社による高級ブランドへの投資では伊藤忠商事や三井物産が先行しています。三井物産は２００５年に入って「ドレスキャンプ」への投資を決めて話題を呼びました。この分野では後発の住商が巨額の資金を得て、今後、どんなブランドに投資していくのかが注目されます。