ペンギンをイメージしたような白と黒のモノトーンの上下は、トレーナー風のトップスの胸に大きくプリント模様が配され、「プリントのイーリー」らしさが出ています。パンツは膝辺りまでの半端丈。でも、ニッカボッカのような絞りは入っていません。「怪傑ゾロ」のようなアイマスクがキャッチーです。

　フード付きのタイプは胸元に黒いポンポンが揺れています。胸の部分だけが白くなっていて、ペンギンそのもの。真っ黒のボトムは脚にピッタリ張り付いています。全体にスポーティーですが、靴だけはピンヒールという少々無理めの組み合わせがチャレンジングです。

　レモンイエローのジャージ風トップスには、赤・黄・黒の細かいプリント模様を全体に配したミニスカートをセットアップ。同じレモンイエローのストッキングと黒ピンヒールの組み合わせに挑戦的な香りを感じます。

　黒の「ペンギン」調ジャージの明るいグリーンのミニスカートを合わせています。しかもへそ出し。黒のアイマスクと相まって、明らかに「あやしい人」ですが、品のいい悪ふざけという感じがします。メタリックグリーンのキャミソール風ジップアップは単品で使ってみたいアイテムです。

　赤・黄・黒の細かいプリント模様で全身を彩った、スキーウエア風の上下セットも登場。右胸に縦に切ったジッパーポケットと、両膝の黒い四角の当て布がポイント。パンツの裾は絞っています。靴はここでもピンヒールです。

　モスグリーンのジップアップ・ツナギはトルソー（胴体）だけをカバー。袖はノースリーブで、ボトムはホットパンツ風にももが露出しています。ただし、下に着込んだ真っ黒のインナーな脚部全体を覆っているので、腰から下はどこも肌が見えません。白いジッパーポケットをウエストや脇に切っています。

　青と黄色と黒、赤と黄色と黒などの太さを変えたボーダーは上下セットのジャージに使い、おしゃれな囚人服のようなスタイルを打ち出しています。黒いアイマスクのせいもあってこれまた勇気の必要な試みです。

　お得意のプリントモチーフは、シグネチャーブランドでは今シーズン、少々控えめでしたが、「エレッセ」では大爆発。雪山をモチーフにした柄や、ペンギンの目玉のどアップ、和服の青海波（海の波を重ねた模様、せいがいは）を思わせる柄などが惜しげもなく注ぎ込まれています。

［関連リンク］
・ イーリー・キシモト（Eley Kishimoto） （ブランド解説）