セレクトショップの「リステア（RESTIR）」「ルシェルブルー（LE CIEL BLEU）」を展開しているレディースアパレル販売会社のルシェルブルーが４月１日、「リステア」に社名を変更しました。「ルシェルブルー」は１９９４年から展開してきた、同社のメーンショップの名前ですが、高級ブランドを専門に扱う「リステア」を社名とし、企業イメージを高める狙いがあるようです。

　社名変更に合わせて、高級セレクトショップの「リステア」を事業の柱にする方針です。旗艦店の「リステア東京」（東京・銀座）は３月にリニューアルオープンし、従来よりもワンランク上の商品を打ち出しています。

　「リステア」に次ぐセカンドラインのセレクトショップ「ルシェルブルー」の品ぞろえ自体も「リステア」に近いレベルに引き上げます。主な顧客層を３０歳前後の女性に据えるようです。

　同社はほかにも「スタニングルアー（Stunning LURE）」「ハンアンスン（Han ahn soon）」などの店舗を手がけています。全国の店舗数は２０。「リステア」は４店舗、「ルシェルブルー」は７店舗あります（４月１日時点）。本社は神戸市です。

　企業イメージを高めて、新興企業向けの証券市場「東証マザーズ」の上場を目指しているようです。夏にも持ち株会社制に移行する予定だそうです。

　同社の２００４年７月期の連結売上高は４７億２１００万円で、前年同期比１３．２％増。８７年の設立以来、「ルシェルブルー」を柱に成長してきましたが、世界進出を目指して、「リステア」を前面に押し出していく戦略です。ちなみに、英語の「RESTIR」とは、「再び（RE）」「かき回す（STIR）」という意味です。

　同社は在日韓国人３世の女性デザイナー、韓安順（ハン・アンスン）氏を発掘したことで知られています。「ハンアンスン」ブランドは今や同社の主力ブランドに成長しました。日本のセレクトショップが海外に進出して成功した例はほとんどなく、実質的に日本発の世界進出に挑む同社の今後が注目されます。