海外の有力ブランドを日本に早くから紹介してきたセレクトショップ「ザ・ギンザ銀座本店」（東京・銀座）がオープン３０周年を迎えました。同店と縁の深いブランドと組んだ３０周年記念商品の販売も始めました。

　同店の開店は１９７５年３月１日。資生堂の子会社が経営するセレクトショップ「資生堂ザ・ギンザ」としてスタートしました。当時はまだ「セレクトショップ」という言葉が日本では定着しておらず、「ブティック」と呼ばれていました。

　アレキサンダー・マックイーン氏がまだ駆け出しだった１９９２年から取り扱ってきました。オンワード樫山グループのバスストップが独占輸入販売権を得たのは９６年春夏からです。

　９４年には「プラダ」の靴を日本で初めて本格的に発売しました。「マルタン・マルジェラ」「ドリス・ヴァン・ノッテン」も早くから手がけてきました。

　８２年には山本耀司氏と初のライセンス契約を結び、山本氏がデザインしたレディースウエアを販売しました。通常のライセンス契約とは異なり、山本氏が「ザ・ギンザ」のイメージや注文に合わせてデザインするというスタイルで、業界の話題となりました。

　２００４年からは４０歳以上の女性を主なターゲットとしたオリジナルブランド「ザ・ギンザ・プラス」を取り扱っています。杉野服飾大学（東京・品川）と組んで学生デザイナーの育成にも取り組んでいます。現在は、資生堂子会社のザ・ギンザが運営しています。

　最近のヒット商品は「ザ・ギンザ　バイ　セタイチロウ　ミタオサム」。ミラノコレクションに参加するデザイナーの瀬田一郎氏、群馬県桐生市を拠点とするテキスタイルデザイナーの三田修氏と共同開発したブランドです。