英国の旅行ケースメーカー「グローブ・トロッター（GLOBE-TROTTER）」が店舗網を日本で広げています。３月１日には英国のラグジュアリーブランドを集めた複合ショップ「ヴァルカナイズ（VULCANIZE）」の国内第２号店となる直営路面店「ヴァルカナイズ丸の内店」（東京・丸の内）を開きました。

　「グローブ・トロッター」は1897年創業の老舗旅行ケースメーカー。丈夫な特殊紙を使ったケースで知られ、エリザベス女王や故ダイアナ妃もハネムーンに使用したそうです。「グローブトロッター」の創業100周年の記念モデルとして、「イーリー・キシモト」ブランドとのコラボレーションモデルを発売したことでも有名です。日本では日本法人のグローブ・トロッター・ジャパンが展開しています。

　「グローブ・トロッター」のスーツケースはすべて手作り。ブランド名は英語で「世界中を駆け回る人」という意味。文豪・夏目漱石が英国に留学していた当時の流行語だそうです。

　「グローブ・トロッター」は軽くて丈夫な特殊な素材の紙「ヴァルカンファイバー」で作られています。紙と聞くと「大丈夫かな」と思ってしまいがちですが、紙を２０層近くも重ねて樹脂加工したあり、男性５人が乗っても壊れないほど頑丈だそうです。

　「ヴァルカナイズ」では英国の老舗傘ブランド「フォックス」も販売。同ブランドは１８６８年創業という歴史を誇ります。英国紳士の代名詞的存在である細身の黒傘だけでなく、女性向けも充実しています。「グローブ・トロッター」と同じく、こちらもすべて職人が手仕事で仕上げています。レインコートの名品「マッキントッシュ」も取り扱っています。

　2005―2006年秋冬ミラノ・メンズコレクションでは英国の古き良き紳士ファッションが復活しました。日本でもオールドブリティッシュ・スタイルが盛り上がる可能性があり、英国ブランドを集めた「ヴァルカナイズ」も関心を呼ぶかもしれません。