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(3/4) 2005―2006年秋冬パリ・コレクション速報 「ソフィア・ココサラキ(Sophia Kokosalaki)」
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アテネ夏季五輪で開会式・閉会式の衣装を担当した、ギリシャ出身のソフィア・ココサラキ(Sophia Kokosalaki)氏は黒とえんじを強調したコレクションとなりました。古代ギリシャのイメージが強かったココサラキ氏ですが、黒のレザーも多用しています。
色で変化を出しました。古代ギリシャのトーガを思わせる白いドレスで知られますが、今回は白を控え、代わりに正反対の黒や、レンガ色っぽい薄いえんじを多用。くすんだようなグレーグリーンのシルクジャージーも打ち出していました。
えんじっぽい色のワンピースでは、共布の帯をクロスにたすきがけし、胸で「×」を作る仕掛けを持ち込みました。重層的な構造がバストゾーンに立体感をもたらしています。黒のレザージャケットでは前身頃に武士の甲冑のようなえんじ色のおどしが配されていました。
装飾的なストリングス使いも巧み。ウエストにストリングスを巻き付けたり、バストトップの辺りからえんじのストリングスを2本垂らしたり。細いひもに様々な表情を与えるテクニックが光りました。
揚げパンの「ツイスト」を思わせるようなひねりの入った太めのひもを使った彫刻的な演出が目を楽しませてくれます。ドレスの肩ひも部分に使ったり、俳優・中尾彬の「中尾巻き」風に首から垂らしたり。コートの前立ての両サイドに波打たせると、ギリシャ神殿の柱のような表情が加わります。
黒のスタンドカラー・レザージャケットでは裾に革のタッセルを連ね、動きの美を強調。裾の数センチ上にだけ横にスリットを入れた、膝丈の黒スカートも脚の動きに合わせて表情が変わる仕掛けです。ミニスカートの裾にはファーをあしらっていました。
ドレープ(ひだ)使いの上手さで知られるココサラキ氏ですが、細かいしわ加工を施した薄手のドレスや、表面に複雑な波状の起伏を持たせたシルクドレスなど、テキスタイルの処理に新境地を感じさせました。
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