世界的に評価の高い現代アート作家、村上隆氏とその仲間たちがファッション界とのコラボレーションを拡大しています。村上氏の一番弟子である現代アート作家、Ｍｒ．（ミスター）は「イッセイ・ミヤケ・バイ・ナオキ・タキザワ」ブランドとのコラボに参加。デニムのブルゾンやジーンズが期間限定で販売されました。

　Ｍｒ．はアニメに出てくるような少女をモチーフにした作品が得意。ちょっと「ロリコン」っぽいタッチで人気が高い。今回のコラボでは「アルプスの少女ハイジ」を思わせる少女キャラクターを提供。「イッセイ・ミヤケ」のデザイナー、滝沢直己氏がＭｒ．の作品をＴシャツにプリントしたり、ジャケットのボタンに使ったりしました。

　滝沢氏は1999年に村上氏とのコラボ作品を発表。その後、村上氏が率いるスタジオ「カイカイキキ」（埼玉県朝霞市）所属で、ファンタジックな画風で人気が高い女性画家、タカノ綾氏と共同で、Ｔシャツやスカート、財布などを手がけています

　いわゆる「おたくアート」の第一人者、村上氏は、「ルイ・ヴィトン」ブランドのバッグにデザインを提供したことで有名。2005年春夏用の新作バッグでもサクランボのモチーフが人気を呼びました。

　現代アーティストと組むのは、近年のファッション界の大きなトレンドとなっています。カジュアルウエアの「ユニクロ」でさえもアンディ・ウォーホルやキース・ヘリングの作品をＴシャツに使うなど、その流れが止まる気配はありません。今後は日本の誇る漫画・アニメ分野を巻き込んでこうした動きが広がりそうです。