英国ブランド「マルベリー（Mulberry）」が日本でファン層を広げています。２月９日には伊勢丹新宿本店に売り場を設けました。軟らかいレザー素材と豊富なカラーバリエーションが魅力。2004年春夏に発表した横長のレザーバッグ「ロクサンヌ（Roxanne）」は外付けポケットが目を引きます。

　輸入販売を手がける、アパレル商社の三喜商事が2004年秋冬シーズンから展開を始めました。2004年10月、「マルベリー」国内第１号店「マルベリー日本橋店」を東京・日本橋の「丸善服飾館日本橋」内に開きました。

　「マルベリー」は1971年創業の老舗ブランド。かつては日本法人が2001年まで東京・丸の内仲通りに主力店を構えていました。しかし、いったん撤退し、今回はを三喜商事通じての再進出です。

　「マルベリー」の創業デザイナーのロジャー・ソウル氏が伝統的な英国調デザインで評価を得ました。しかし、経営不振に陥り、2002年にはソウル氏が経営から退き、再出発しました。

　ブランドを建て直したのは、「マーガレット・ハウエル」ブランドに在籍したことのあるデザイナー、ニコラス・ナイトリー（Nicholas Knightly）氏。新経営者の下でデザインが若返り、従来よりも若い顧客を引きつけることに成功しました。

　しかし、ナイトリー氏は「ルイ・ヴィトン」に引き抜かれました。「マルベリー」はLVMHモエヘネシー・ルイヴィトン傘下の「マーク・ジェイコブス」で雑貨を担当した経験のあるスチュアート・ヴィバース氏を新デザイナーに迎えています。

　「ベイスウォーター（Bayswater）」は外付けポケットのない、シックなデザイン。2005年春夏からは「ベイスウォーター」の小型版「レッドベリー（Ledbury）」、「ロクサンヌ」の小型版「ブレンハイム（Blenheim）」がお目見えしました。

　スーパーモデルのケイト･モス、女優のケイト・ウインスレット、スカーレット･ヨハンセン、キエラ・ナイトリーらが愛用しているそうです。