ファッションのアタッシェ・ドゥ・プレス（広報担当者、ADP）の養成学校を運営している伊藤美恵・「ワグ」代表が2004年の毎日ファッション大賞で鯨岡阿美子賞を受賞しました。伊藤氏が設立した「ミエ・エファップ・ジャポン」は日本で初のADP専門の養成校です。

　伊藤氏は山本耀司氏の「AAR」や「マルニ」「バリー」など、国内外の様々なブランドのプレス業務を手がけてきました。自分自身もデザイナーの経験があるのが強み。表舞台を知り尽くした裏方として、日本のファッションプレスの草分けと言えるでしょう。現在も自ら経営するADP会社「ワグ」で、「ヴィヴィアン・ウエストウッド」「カプッチ」などのブランドのプレスを担当しています。

　2003年４月、東京・元麻布に開校した「ミエ・エファップ・ジャポン」は、40年の歴史を持つフランスのADP養成機関「EFAP（エファップ、Ecole Francaise des Attaches de Presse）」のアジア校という位置付けです。本家ＥＦＡＰの卒業生はフランスのサッカーナショナルチームやフランス大統領の広報を担当するほどの実績を持っています。アジアにグループ校ができたのは初めてです。

　カリキュラムは２年制の昼間部と、３カ月制の夜間部の２種類があります。昼間部では１年目にマーケティングや経営などの理論を学び、２年目には企業で実際の広報活動に携わり、経験を積みます。外国語の授業もあります。

　伊藤氏は山脇服飾美術学院を卒業後、67年に花井氏の下でファッション界入りしました。花井氏のアシスタントを務めた後に独立。その後、「デザイン・オフィス・ミエ」を設立。８５年には社名を現在の「ワグ」に変更しました。元「YMO（イエロー・マジック・オーケストラ）」のミュージシャン、高橋幸宏は弟です。

［関連リンク］
・「ミエ・エファップ・ジャポン」の公式サイト http://www.mieefapjapon.com/mej/index.htm
・「ワグ」の公式サイト http://www.wag-inc.co.jp/index.html