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  (3/30) WR(ダブル・アール)青山店

 セレクトショップ「WR青山店」に久しぶりにお邪魔しました。私はこのお店の2階が好きです。2階のフロアーは一軒家のような造りで、ギャラリー風でもあります。珍しいヴィンテージ物や気鋭のデザイナーを扱っています。

 1階ではアーロン・シャリフ(Aaron Sharif)氏と岡田幸子氏のブランド「ブラック(BLAAK)」が目に付きました。ストリート風のカットソーが中心です。たっぷりスペースを取って打ち出していたのは、金沢寿恵氏の「ココブキ(KOKOBUKI)」と福田春美氏の「トリプティック(TRIPTYCH)」です。

 「KOKOBUKI」はカジュアルなカットソーやワンピースが多く、若い女の子にウケそうな感じです。一方、「トリプティック」はエイジレスな感じ。一見、若い子が好きそうな、ゆるめのダボッとした感じの服が多いのですが、大人の女性も挑戦できそうなエッジのきいたラインです。両ブランドともそれぞれ違った世界観を演出していました。

 そういえば、金沢氏は最初は「トリプティック」のデザイナーで、福田氏は「WR」のショップディレクターでした。金沢氏が抜けた後は福田氏が単独で「トリプティック」のデザインを担当しています。普通だったらこういう感じになると、どちらかがうまく行かなかったり、けんか別れしてしまいそうなのに、両者がそれぞれの道でいい仕事をしていて、いい感じで成功したなぁと感心しました。

 2階には「ジェシカ・オグデン(JESSICA OGDEN)」のキルティングのジャケット(19万円)がありました。2002年にロンドン・コレクションに初参加したジェシカ・オグデン氏はジャマイカ生まれの英国人女性。オリジナルのプリントやアンティークのファブリックを使って作った作品が多く、懐かしさと女の子らしさが融合する独創的な作品です。特に今回はキルティングを使った作品に懐かしさと温かみを感じました。

 そのほかは「ベルンハルト・ウィルヘルム」「アン・ヴァレリー・アッシュ」「フセイン・チャラヤン」などの商品がそろっていました。

 今回、一番気になったブランドは「ギャスパー・ユルケビッチ(Gaspard Yurkievich)」です。ジャンポール・ゴルチェ氏やジャン・コロナ氏のアシスタントとしてキャリアを積みました。作品はアヴァンギャルドなのにエレガントなテイストでした。特に、ターコイズのビニールアクセサリーが付いたカットソーと、同じくターコイズのビニール製ヒールブーツは、奇抜さとエレガントさがミックスされていて、素材の使い方が新鮮。店内でも一番存在感があったブランドだと思います。

 代官山の「WR」が第1号店で、昔はよく行っていましたが、今はインポートものよりもオリジナル商品が多くなり、客層も若くなっています。新しい物に興味がある方には、青山店の2階がおすすめです。 2005/03/30

[連絡先]
WR(ダブル・アール)青山店
住所 東京都港区北青山3-12-16
電話 03-5468-2466

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