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  (3/17) リコ・プールマン初個展

 ニューヨークのファッション工科大学(Fashion Institute of Technology、F.I.T)の美術館で、写真家、イラストレーター、映像作家、デザイナーなどとして多方面で活躍したファッションクリエーター、リコ・プールマン(Rico Puhlmann)氏の初の個展が開かれました。ファッション、イラスト、写真を一堂に集めた充実の展覧会で、大満足でした。

 ドイツ出身のプールマン氏はファッションイラストレーターとして仕事を始め、その後、子供時代から興味のあった写真家に。1970年までに欧州で最も売れっ子の写真家の一人となりました。

 しかし、彼は欧州での成功に甘んじることなく、70年代後半にはファッションの中心地、ニューヨークに移り住みます。米国でも才能が認められ、彼の写真は、「グラマー」「ヴォーグ」「ハーパース・バザー」「タイム」など、米国の主要雑誌を飾ることになります。

 特に「ハーパース・バザー」誌では約20年に渡って主要な写真家として腕を振るいました。彼が撮った有名人の肖像は女優のイザベラ・ロッセリーニ、スーパーモデルのシンディ・クロフォード、ナオミ・キャンベル、俳優のメル・ギブソン、写真家のリチャード・アベドンと、幅広い顔ぶれです。

 会場ではセレブリティーたちのポートレート、イラスト、スケッチなどのカラー作品約85点、モノクロ約100点を含む合計約200点以上の作品が展示されていました。

 ファッションイラストレーターで写真家ということもあって、特に「ハーパース・バザー」や「ヴォーグ」のファッション写真はその時代のニューヨークの最先端を切り取っています。スケッチに関しても、ベースのイラストの上に透明のフィルムみたいな物をかぶせ、その上から絵の具のような物でペイントして色を乗せていくといった凝った仕掛けで、優れた色彩感覚と立体感が伝わり、職人の手仕事を感じさせました。

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